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指使いへの考察


昨日、3月のボストンへの演奏旅行に向けて、航空券を確保した。
旅の準備はもちろんだが、最も肝心な演奏会への準備も少しずつ始めている。


今回のプログラムは、

レスピーギ:ワルツ・カレッサンテ、ノットゥルノ
久保摩耶子:余震(アメリカ初演)
ベートーヴェン:ピアノソナタ第23番 《熱情》
ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》


というもので、新しく学ぶレパートリーと古くから弾いてきたレパートリーを組み合わせて、僕にできる最も面白いプログラムの一つを組んだつもりだ。


レスピーギ、久保の2曲は新しいレパートリーで、熟考して指使いを決めた。考えれば考えるほど、指使いは色々な可能性があるが、最も重要なことは弾きやすく、かつ音楽的なものであるということだろう。


古いレパートリーのベートーヴェンとムソルグスキーは、久しぶりに楽譜を開き、目を通してみたのだが、かつて弾いていた指使いとはまた違ったアプローチをいくつも思い付いて、興味深い。昔の指使いを読んでいると、かつての自分の音楽的なアイデアの貧弱さを感じるし、よくこんなむちゃくちゃな指使いで弾けてたなと思ったりするのだ。

中でもベートーヴェンの熱情は、18歳で初めて公の場で演奏して以来、ことあるごとに演奏してきた、僕にとっては最重要レパートリーの一つ。今回、最も古い楽譜から、約五年前に弾いたものまですべて目を通したのだが、自分のテクニックが確実に変化し、合理的な音の出し方へと変わってきていることがよくわかる。



さらに勉強を積んでいくにつれて、また指使いは変化していくだろう。
それもまた楽しみだ。

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プロフィール

Noritaka ITO

Author:Noritaka ITO
伊藤憲孝(いとうのりたか)‐ピアノ

1978年生まれ。オランダ・アムステルダム、ドイツ・ベルリンで研鑽を積み、イタリアで行なわれた第18回“チタ・ディ・ヴァレンチノ”国際コンクールで第1位を受賞。日本国内主要都市をはじめ、アメリカ合衆国、ドイツ、オランダ、オーストリア、スロヴァキア、イタリア、セルビア、マレーシア、韓国など世界各国で演奏を行なっている。その演奏は、The New York Times(アメリカ合衆国)をはじめ、Die Neue Zeitschrift für Musik(ドイツ)、Rundfunk Berlin-Brandenburg(ドイツ)などで取り上げられている。スロヴァキア国立歌劇場管弦楽団をはじめ国内外のオーケストラとの共演。室内楽奏者として、NHK交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、名古屋フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、広島交響楽団、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、香港シンフォニエッタ、マレーシア国立交響楽団各奏者との共演など、活発に活動を行なっている。
 
録音は、国内でディスク・クラシカよりCD <Beethoven, Activated>と<ベートーヴェン/リスト:交響曲第7番他>をリリース。ヨーロッパにおいては、ベルリンのKreuzberg Recordより世界初録音の4曲を収録したTrio kuのCDアルバムがリリースされている。
また、iNos Recordsよりインターネット配信限定となる<ムソルグスキー:展覧会の絵>、<ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番>がiTunes、AmazonMP3などを通して世界111ヶ国の国と地域にリリースされている。
 
現在、福山平成大学准教授、エリザベト音楽大学大学院非常勤講師をつとめると同時に、マレーシアのSEGi College universityでのマスタークラス、トーキョーワンダーサイトでのワークショップなど、各地で後進の指導を行っている。

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