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メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」 作曲者自身によるピアノ4手連弾編曲版



メンデルスゾーン作曲の交響曲第3番「スコットランド」を勉強しています。
しかもメンデルスゾーン自身によるピアノ連弾編曲版です。


5/17の尾道、6/7の坂戸で、高橋望さんとやっている“The Lontano=遠い二重奏”の公演で演奏する予定なのですが、今回取り上げるまで作曲者による連弾編曲があるなんて、全く知りませんでした。
色々調べてみると、メンデルスゾーンは彼の作品の多くを連弾作品に編曲していたようです。写真のようにこの「スコットランド」がおさめられている楽譜には、合わせて「イタリア」も入っています。


当時はピアノ連弾というのは、一種のオーディオと同じような位置付けだったんですね。大作曲家が新作(交響曲など大規模な作品)を発表すると、それに合わせてピアノ連弾譜も出版されます。その初演を聴いて気に入った人たちは楽譜を買い求め、その感動や興奮をピアノで奏でながら思い起こし楽しんだのでしょうね。
まさに現代でいうところの、ライブに行って、さらにそのアーティストのライブ版CDもしくは配信ダウンロードで楽しむといったところでしょうか。


この作品はメンデルスゾーンが1829年にスコットランドを訪れた際に得た着想をもとに、その後10年以上すぎた1842年に作曲されています。確かその頃はベルリンに住んでいたはずで、この辺りからも勝手に親近感を感じちゃってるんです(笑)。

僕は、この「スコットランド」を聴くと、様々な情景が思い浮かびます。スコットランドの荒涼とした寒々しい風景、短い夏の爽やかさ、王宮での気品溢れる貴族たちの所作などなど…。僕には一種の標題音楽のように物語性を持っているように思えるんです。



今回取り上げるまでは、「イタリア」が彼の最高傑作の交響曲だと思っていましたが、「スコットランド」も素敵な良い曲なんですよ。

編曲は所々かなり難しい箇所もあります。

例えばこのセカンドパートなんですが、かなり早いテンポでこの連打を要求されるので、キツいです。当時のピアノは鍵盤が軽かったので、そんなに問題でなかったのでしょうが、モダンピアノだと中々、いえかなり厄介です。
テンポだけでなく、音色も軽やかに弾きたいですしね。



このGWはメンデルスゾーンとしっかりお付き合いすることになりそうです。


皆さん、とうぞ楽しい休日をお過ごしください!

プロフィール

Noritaka ITO

Author:Noritaka ITO
伊藤憲孝(いとうのりたか)‐ピアノ

1978年生まれ。オランダ・アムステルダム、ドイツ・ベルリンで研鑽を積み、イタリアで行なわれた第18回“チタ・ディ・ヴァレンチノ”国際コンクールで第1位を受賞。日本国内主要都市をはじめ、アメリカ合衆国、ドイツ、オランダ、オーストリア、スロヴァキア、イタリア、セルビア、マレーシア、韓国など世界各国で演奏を行なっている。その演奏は、The New York Times(アメリカ合衆国)をはじめ、Die Neue Zeitschrift für Musik(ドイツ)、Rundfunk Berlin-Brandenburg(ドイツ)などで取り上げられている。スロヴァキア国立歌劇場管弦楽団をはじめ国内外のオーケストラとの共演。室内楽奏者として、NHK交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、名古屋フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、広島交響楽団、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、香港シンフォニエッタ、マレーシア国立交響楽団各奏者との共演など、活発に活動を行なっている。
 
録音は、国内でディスク・クラシカよりCD <Beethoven, Activated>と<ベートーヴェン/リスト:交響曲第7番他>をリリース。ヨーロッパにおいては、ベルリンのKreuzberg Recordより世界初録音の4曲を収録したTrio kuのCDアルバムがリリースされている。
また、iNos Recordsよりインターネット配信限定となる<ムソルグスキー:展覧会の絵>、<ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番>がiTunes、AmazonMP3などを通して世界111ヶ国の国と地域にリリースされている。
 
現在、福山平成大学准教授、エリザベト音楽大学大学院非常勤講師をつとめると同時に、マレーシアのSEGi College universityでのマスタークラス、トーキョーワンダーサイトでのワークショップなど、各地で後進の指導を行っている。

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