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音楽録:フランチェスコ・トリスターノ ピアノ・リサイタル

ここ数年、ずっと聴いてみたかったフランチェスコ・トリスターノのピアノ・リサイタルを聴きました。

とはいっても、ヴェンゲーロフのリサイタルを聴いてから会場となった三鷹への移動ということで、後半のみの鑑賞となったのですが、彼の現代的な感性を存分に味わうことが出来ました。



プログラムはトリスターノの自作で始まり、バッハを挟み自作で終わるというもの。



トッカータホ短調で始まったバッハは、テクノに通じる彼独特の縦乗りが面白かったですね。裏打ちでリズムをとっていくので、グルーヴ感が生まれてくるのですが、それでいて心地よいんです。
その辺りは、アーティキレーションや装飾など、オーセンティックなアプローチがあるからこそだと思います。

トッカータを引き終わると、直ぐさま同主調のフランス組曲第6番になだれ込みました。各舞曲の性格を描き出しながらの演奏は見事でしたが、中でもサラバンドが素晴らしかったですね。ノンペダルでの明晰なタッチから、様々な音色を生み出していたことが印象的でした。



続いてはフランス組曲第1番、ニ短調という調性が極めて劇的なものだということを再認識しましたね。
舞曲によっては繰り返しの指示を、バッハの指定通りに行ったり、省いたりしていました。この辺りはどんな意図があったのか聞いてみたかったのですが、終演後に会ったご本人とは初対面でしたので、またの機会に尋ねてみます。
僕は会場の雰囲気を感じとりながら、即興的にリピートをしたりしなかったりとしているのかなと思いますが、どうでしょう??


そのまま最終音のDを残したまま、自作のラ・フランシスカーナへとなだれ込みました。内部奏法でのミュート音から始まったこの作品は、7拍子でジャジーなミニマルが奏でられます。刺激的でかつ心地よく、いい曲でした。


アンコールももちろん自作。こちらも綺麗な作品でした。



終演後にロビーへ出ると、CDへのサインを求めるお客さんで長蛇の列。その大半が、20代~30代と思われる若い聴衆でした。彼の独特のノリを持った音楽が、今までクラシックを聴かなかったであろう世代にアピールしていることを目の当たりにして、新な潮流をヒシヒシと感じながら帰路につきました。

プロフィール

Noritaka ITO

Author:Noritaka ITO
伊藤憲孝(いとうのりたか)‐ピアノ

1978年生まれ。オランダ・アムステルダム、ドイツ・ベルリンで研鑽を積み、イタリアで行なわれた第18回“チタ・ディ・ヴァレンチノ”国際コンクールで第1位を受賞。日本国内主要都市をはじめ、アメリカ合衆国、ドイツ、オランダ、オーストリア、スロヴァキア、イタリア、セルビア、マレーシア、韓国など世界各国で演奏を行なっている。その演奏は、The New York Times(アメリカ合衆国)をはじめ、Die Neue Zeitschrift für Musik(ドイツ)、Rundfunk Berlin-Brandenburg(ドイツ)などで取り上げられている。スロヴァキア国立歌劇場管弦楽団をはじめ国内外のオーケストラとの共演。室内楽奏者として、NHK交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、名古屋フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、広島交響楽団、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、香港シンフォニエッタ、マレーシア国立交響楽団各奏者との共演など、活発に活動を行なっている。
 
録音は、国内でディスク・クラシカよりCD <Beethoven, Activated>と<ベートーヴェン/リスト:交響曲第7番他>をリリース。ヨーロッパにおいては、ベルリンのKreuzberg Recordより世界初録音の4曲を収録したTrio kuのCDアルバムがリリースされている。
また、iNos Recordsよりインターネット配信限定となる<ムソルグスキー:展覧会の絵>、<ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番>がiTunes、AmazonMP3などを通して世界111ヶ国の国と地域にリリースされている。
 
現在、福山平成大学准教授、エリザベト音楽大学大学院非常勤講師をつとめると同時に、マレーシアのSEGi College universityでのマスタークラス、トーキョーワンダーサイトでのワークショップなど、各地で後進の指導を行っている。

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