少しだけ他人の恋路を垣間見~クルト・パーレン:音楽家の恋文
- 2014/08/05
- 16:16

いつの時代も恋愛については、万人の共通の話題だったことでしょうね。
偉大な作曲家たちもご多分にもれず、恋を重ね愛を育み、時には破滅しながらも素晴らしい作品を書いたわけですが、そんな天才たちの内面を垣間見することが出来るのがこの本です。
とはいえ、他人のプライバシーを覗き見するかのような下品な本ではなく、天才たちの特異な内面を知るための道案内のようなスタンスで、とてもまとまりの良い作品に仕上がっています。
取り上げられた作曲家は、モーツァルトからベルクまで総勢27名。それぞれの作品を耳に鳴らしながら読み進めていくと、なるほどさもありなん、と思えるから不思議です。手紙というのは面白いものですね。

また、こうして読み進めていくと、時代の流れ、そしてそこから生まれてくる肌感覚の日常も同時に感じとることが出来て、興味深かったです、