記事一覧

ベルリン放送交響楽団@兵庫県立芸術文化センター

「ヘイ、ノリ!3月にベルリン放送響に帯同して、日本に行くよ。」

そんなメッセージをもらったのが、去年末のこと。ベルリンでの学生時代、一緒にデュオで室内楽をしていた友達のミゲルからでした。

公演をチェックしてみると、今欧州で話題のユロフスキーが指揮で、しかもソリストがアンスネス!さらにミゲルがオケでクラリネットを吹くとなれば、「行かねば、行かねば~」ということで、やってきました。

開演に先立ち、ミゲルと再会。もうほんと懐かしくて、二人で抱き合って再会を祝しました。コーヒーを飲みながら、会ってなかった13年を語り合い、彼の活動から大いに刺激を受けました。ミゲルはクラリネット奏者としてだけでなく、近年は指揮者としても活動していて、今年はチューリッヒ・トーンハレを振るとのこと。しかもベルリンで現代音楽アンサンブルも主宰しているとのことなので、次の来日のタイミングにこそ一緒に面白いプロジェクトをやろうね、と語り合いました。それにしても、ドイツ語でてこなかったなあ……(--;)

演奏会は前半が、モーツァルトのフィガロ序曲とピアノ協奏曲第21番。
フィガロでのユロフスキーは、細やかなアーティキレーションを丁寧に描き出し、各楽器とのアンサンブルをよく聴かせてくれました。
協奏曲のソリスト、アンスネスは肘の怪我の影響とのことで、事前のプログラムであったブラームスの1番からモーツァルトに変更。第1楽章こそ、少し硬いかなあという感じでしたが、その後は端正な音楽で美しいモーツァルトでした。この人の演奏は、端正で洗練されているけど、どこか素朴で木訥な香りがするのが美点だと思います。アンコールで弾いてくれたモンポウも絶品でした!



後半は、ベートーヴェンの第7番のマーラー編曲版。かなりかなり、変態的で面白かったです(笑)!
そして、懐かしい懐かしいベルリンの音!

倍管の大編成で演奏されたのですが、ベートーヴェンの音楽がマーラーの手で官能のヴェールを纏っているようで、19世紀末の美意識を体感しているようでした。
昨今は、いわゆる原典主義が主流ですが、時と共に演奏芸術の潮流もまた変わっていくのでしょうね。ユロフスキーの見据えるクラシック音楽の未来が、聴こえてきたような気がしました。

終演後にミゲルともう一回会って、次の再会を固く約束したのでした。
自分も頑張ろうと思えた素晴らしい1日でした。




コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Noritaka ITO

Author:Noritaka ITO
伊藤憲孝(ピアノ)
1978年生まれ。オランダ・アムステルダム、ドイツ・ベルリンで研鑽を積み、イタリアでの18th Citta di Valentino International Competitionで第1位、アメリカでのGolden Classical Music Awards International Competition第1位を受賞。日本国内主要都市をはじめ、アメリカ合衆国、ドイツ、オランダ、オーストリア、スロヴァキア、イタリア、セルビア、マレーシア、韓国など世界各国で演奏を行なっている。ローマではメディチ荘および在ローマ日本文化会館に招聘され「酒井健治ピアノ作品全曲演奏会」を行うなど、近年は同時代の作曲家の作品に積極的に取り組み、その演奏は、The New York Times(アメリカ合衆国)をはじめ、Die Neue Zeitschrift für Musik(ドイツ)、Rundfunk Berlin-Brandenburg(ドイツ)などで取り上げられている。スロヴァキア国立歌劇場管弦楽団をはじめ国内外のオーケストラとの共演。室内楽奏者として、NHK交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、名古屋フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、広島交響楽団、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、香港シンフォニエッタ、マレーシア国立交響楽団各奏者との共演など、活発に活動を行なっている。
 録音は、国内でディスク・クラシカよりCD <Beethoven, Activated>と<ベートーヴェン/リスト:交響曲第7番他>をリリース。ヨーロッパにおいては、ベルリンのKreuzberg Recordより世界初録音の4曲を収録したTrio kuのCDアルバムがリリースされている。
また、iNos Recordsよりインターネット配信限定となる<ムソルグスキー:展覧会の絵>、<ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番>がiTunes、AmazonMP3などを通して世界111ヶ国の国と地域にリリースされている。
 現在、福山平成大学准教授、エリザベト音楽大学大学院非常勤講師をつとめると同時に、マレーシアのSEGi College universityでのマスタークラス、トーキョーワンダーサイトでのワークショップなど、各地で後進の指導を行っている。

Twitter

訪問者数

カレンダー

10 | 2019/11 | 12
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: